日本が世界に誇るスポーツブランドとなった「Asics(アシックス)」の前身である「Onituska Tiger(オニツカタイガー)」の歴史は1949年に創業者である「Kihachiro Onitsuka(鬼塚 喜八郎)」氏が「オニツカ株式会社」を立ち上げた事からスタートしました。
1950年に第一号モデルとしてバスケットボールシューズを製作した事でその長い歴史に幕を開け、後にエポックメイキングとして語り継がれる1973年完成のバスケットボールシューズ「Fabre(ファブレ)」や1970年代に発表されたトレーニングシューズ「Tiger Corsair(タイガーコルセア)」等、数々の逸品を市場に送り出して来ました。
近年では世界中の一流アスリートにも愛された60年代から80年代の名品をリバイバルさせて、ヨーロッパを皮切りにレトロクラシックスニーカーの一大ムーブメントを牽引。
更にブランド黎明期にトップアスリートに自社製品をアピールする為に様々なスポーツ大会に同氏自らが先頭に立って地道なプロモーション活動を行いながら競技者のニーズを収集する事で製品開発に反映した当時のコードネームである"錐揉み(キリモミ)"から着想を得て、2008年にはスポーツとファッションやサブカルチャーを結び付ける現代版の「Onitsuka Tiger Kirimomi Project(オニツカタイガーキリモミプロジェクト)」や、日本のモノ作りの良さを伝えたいと言う"本物の日本"をコンセプトに掲げた「Nippon Made(ニッポンメイド)」コレクションを展開し、アイコニックな定番モデルに留まらずモダンな再構築とテクノロジーを駆使したニューモデルを提案する事でその勢いを加速させています。
そんな「Onitsuka Tiger」のTennis(テニス)カテゴリーに於ける名作「GSM(ジーエスエム)」のリイシューモデルからシーズナルカラーがリリース。
1970年代、まだテニスは敷居が高く堅苦しいイメージが定着していた為、同カテゴリーに於ける市場は停滞。
しかし気軽に競技を取り組める公営施設の充実や初心者でも楽しむ事が出来るラケットの開発によって環境が急速に変化し、競技人口も拡大した事で瞬く間に人気スポーツへと発展。
市場動向の変化によってRunning(ランニング)カテゴリーに向けて開発されたテクノロジーや、他のスポーツ分野で培ったノウハウをTennis(テニス)カテゴリーに流用する動きが活性化され、テニスに於けるスポーツブランドの競争は更に激化して行く事になります。
そんな市場動向の1980年代年にGame(ゲーム)・Set(セット)・Match(マッチ)の頭文字をモデル名に採用し「Onitsuka Tiger」より発表された「GSM」は「安定性」を確保する為に開発された「ソールユニット」を採用し、高水準の「グリップ性」に加えて「クッション性」を向上させる事で複雑な動きを必要とするテニスプレイヤーを納得させる革新的なプロダクトとして高い評価を獲得しました。
そんな「GSM」のリイシューモデルをベースに採用した今作はクリーンな「ホワイト」を基調に「レッド」「グレー」を採用し「アッパー」マテリアルに「シュリンクレザー」「スウェード」を採用する事で新たなスタンダードモデルとしての存在感をコンテンポラリーに体現しています。
タウンユースモデルとしてのシルエットやファンクションを考慮しながら、名作に現代的なチューニングを施し誕生した「GSM」。
ヒストリーを継承しながらモダンな魅力を再提示する今作を足元から体感して見て下さい。